奈良文化会館の駐車場(1回1000円)に車を止めて、ならまちを散策に向います。
ちょっと雲行きが怪しくなってきました。
途中、興福寺の境内を通りましたが、五重塔は何度見ても立派で重厚感があり素晴らしいです!
興福寺から10分ほどで到着しました。
元興寺 境内図
元興寺(がんごうじ)は南都七大寺の1つに数えられる寺院で、蘇我馬子が飛鳥に建立した日本最古の本格的仏教寺院である法興寺がその前身です。法興寺は平城京遷都に伴って飛鳥から新都へ移転し、元興寺となったそうです。ただし飛鳥の法興寺も元の場所に残り、今日の飛鳥寺となっています。
奈良時代の元興寺伽藍は、南大門、中門、金堂(本尊は弥勒仏)、講堂、鐘堂、食堂(じきどう)が南北に一直線に並び、中門左右から伸びた回廊が金堂を囲み、講堂の左右に達していました。回廊の外側、東には五重塔を中心とする東塔院、西には小塔院がありました(小型の塔が屋内に安置されていたものと思われる)。これらの建物はすべて焼失して現存していません。ただ講堂の背後左右に、数棟ずつの僧房(僧の居住する建物)がありましたが、この僧房の一部が鎌倉時代に改造され、現存する本堂と禅室になっています。
東門(重文)の横で拝観料(400円)支払い、東門から境内に入りました。
東門
東門は応永年間に東大寺西南院四脚門を移建したものでです。
東門の正面に国宝の極楽坊本堂(極楽堂)があります。
寄棟造、瓦葺で、東を正面として建っています(東を正面とするのは阿弥陀堂建築の特色)。この建物は寄棟造の妻側(屋根の形が台形でなく三角形に見える側)を正面とする点、正面柱間を偶数の6間とし、中央に柱が来ている点が珍しいそうです(仏教の堂塔は正面柱間を3間、5間などの奇数とし、正面中央に柱が来ないようにするのが普通)。
極楽坊本堂
内部は板敷きの内陣の周囲を畳敷きの外陣がぐるりと囲んでおり、本尊である「智光曼荼羅」をお祭している内陣の周囲を念仏を唱えながら歩き回る「行道」に適した構造になっています。鎌倉時代の寛元2年(1244年)、旧僧房の東端部分を改造したもので、内陣周囲の太い角柱や天井板材には奈良時代の部材が再用されています。
本堂内部
極楽坊本堂と禅室の屋根瓦の一部は、飛鳥~奈良時代の古瓦が残っています。その古瓦は上部が細くすぼまり、下部が幅広い独特の形をしており、この瓦を重ねる葺き方を行基葺(ぎょうきぶき)といいます。
飛鳥~奈良時代の古瓦(色が違う部分)
国宝の禅室は、切妻造、瓦葺で、元は本堂も含んで東西に長いひと続きの僧房であったものを、鎌倉時代に改築したものです。正面の4箇所に板扉があることから、現存部分はその4区画分で、1区画には5-8人の僧が生活していたそうです。
禅室
残念ながら内部を見ることもできませんでしたが、他のお寺で禅室なるものを見たことがありません。
次に宝物殿に入りました。ここではなんといっても国宝の五重小塔です。奈良時代の創建で、高さ5.5メートルほどの小塔ですが、内部構造まで省略せずに忠実に造られていて、「工芸品」ではなく「建造物」として国宝に指定されています。同じく建造物として国宝に指定されている海龍王寺の五重小塔は、奈良時代の作であるものの内部構造は省略されているため、現存唯一の奈良時代の五重塔の建築様式を伝えるものになります。かつては「小塔院」の建物内に安置されていたそうです。確かに奈良時代に造られた物とは思えないほど綺麗に残っています。
五重小塔(Webから)
境内の北側で「かえる石」なるものを見つけました。この石はもと河内の在所の川縁にあったものを、太閤秀吉が気に入り、大坂城内に移したものだそうです。その後大阪城落城後には、このかえる石の下に淀君の亡骸を埋めたという説もあります。その後、大坂城の乾櫓に向う掘り端隅に移されましたが、堀に入水する人が絶えなくなったので 人々から恐れられて昭和31年にこの寺に安置されるようになったそうです。城マニアとしては興味深いいわれのある石です。
かえる石
かつての大伽藍の殆どが民家になってしまって残念ですが、残っている遺構は珍しいものばかりで来た甲斐があったお寺でした。
境内を出て、ならまちを散策し南西方向にあたる所に元興寺塔跡がありました。
元興寺塔跡門
元興寺の五重塔は、一辺9.65メートル、総高72.7メートルの巨大な五重塔で、東寺の五重塔よりはるかに大きいものだったようです。元興寺の伽藍の多くは、1451年(宝徳3年)の土一揆や戦国時代の争乱でも消失しましたがこの塔は被災せず、1200年近くも創建当初の姿で現在地に建っていましたが、江戸時代末期の1859年(安政6年)に観音堂と共に焼失してしまいました。
五重塔礎石跡
今は訪れる人も無く、ひっそりと民家の真ん中に残っている感じです。ここに70メートル以上の塔が建っていたとは想像できません。
次は最後の十輪院に向います。










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